※本記事は公的機関および各自治体の公式サイトが公開している情報をもとに作成しています。
住民税の金額・猶予・減免の条件は自治体によって異なるため、最新情報はお住まいの市区町村窓口でご確認ください。
休職が決まった日、住民税のことまで考えられる人はほとんどいないと思います。
私もそうでした。
抑うつで休職した翌月、会社から「住民税の振込のお願い」という書類が届いて、正直かなり焦りました。
給与が止まっているのに、住民税の請求は来る。
このタイミングで知らなかったことで、地味に損をしたな、と思った経験があります。
休職中の住民税を知らないまま放置すると、延滞金が発生することがあります。
まずは仕組みだけ理解しておくと、対応が変わってきます。

【この記事でわかること】
✔ 休職中でも住民税がかかる理由
✔ 給与天引きができなくなった場合の3つの払い方
✔ 傷病手当金と住民税の関係(非課税って本当?)
✔ 払えないときの相談先と使える制度
休職中でも住民税はかかる理由
結論から言うと、休職中でも住民税の支払い義務はなくなりません。
「収入ゼロなのになぜ?」と感じる方が多いのですが、住民税は「今年の収入」ではなく「前年の収入」をもとに計算される仕組みになっています。
たとえば2025年に収入があり、2026年から休職した場合、2026年6月から請求される住民税は「2025年に稼いだ分」に対してかかります。
つまり「去年稼いだ分の税金を、今年払う」という後払い構造です。
今の収入がゼロであっても、前年に収入があれば請求は来ます。
給与天引きができなくなったら?3つの払い方
通常、住民税は毎月の給与から天引き(特別徴収)されています。
休職して給与が止まると天引きができなくなるため、別の方法で対応することになります。
主に以下の3通りです。
会社の口座に振り込む
会社が住民税をいったん立て替えて市区町村に納付し、後日従業員に請求する方法です。
毎月「今月の住民税は〇〇円です」と会社からメールなどが届き、指定口座に振り込むイメージです。
復職後にまとめて精算する
会社が立て替え続け、復職後の給与からまとめて差し引く方法です。
短期休職に向いています。
ただし長期になると未払いが積み上がるため、復職直後の給与がかなり少なくなります。
復帰後の生活費を考えると、あまり長く引き延ばすのはおすすめできません。
普通徴収に切り替えて自分で払う(長期休職に多い)
私はこのパターンでした。
市区町村から自宅に納付書が届き、コンビニや銀行、口座振替で自分払いする方法です。
長期休職になる場合は、この方法に切り替えることが一般的です。
自分のペースで支払えるため、払うタイミングをコントロールしやすいのがメリットです。
また、払えない場合に市区町村に直接相談しやすくなります。
傷病手当金と住民税の関係
「傷病手当金をもらっていると、来年の住民税が増えるんじゃないか」と心配される方がいますが、傷病手当金は非課税所得です。
受け取っても翌年の住民税額には影響しません。
ただし「今年の住民税」は前年の給与収入をもとに計算されているため、傷病手当金の受給に関係なく、前年に収入があれば支払いは発生します。
下記の図は、スマホ等の場合、横にスクロールしていただけます。
| 種類 | 課税 | 住民税への影響 |
|---|---|---|
| 給与(休職前) | 課税対象 | 翌年の住民税に影響する |
| 傷病手当金 | 非課税 | 翌年の住民税に影響しない |
住民税が払えないときの相談先と使える制度
収入が止まった状態で住民税を払い続けるのは、正直かなり負担です。
しかし、放置してしまうと延滞金が発生します。
納期限の翌日から1か月を経過した日以後、最大で年14.6%が加算されます。
(参照:https://www.city.setagaya.lg.jp/02053/255.html)
そのまま滞納が続くと、財産の差し押さえに発展するケースもあります。
ただ、払えない状況になった場合でも、相談できる制度があります。
相談先:お住まいの市区町村の税務課(納税課)
相談できる主な制度
下記の図は、スマホ等の場合、横にスクロールしていただけます。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 分割納付 | 年4回払いを月払いなど細かく分けることができます |
| 徴収猶予 | 最長1年、支払いを待ってもらえる制度です。猶予中は延滞金の一部が免除される場合があります(参照:東京都主税局) |
| 減免 | 収入が著しく減少した場合や生活保護基準に近い状況の場合、自治体の判断で税額を軽減・免除してもらえる場合があります(要件・条件は自治体によって異なります) |
※減免・猶予の適用条件は自治体によって異なります。
「自分に使えるか」は、まず窓口に電話で状況を話してみることが一番の近道です。
休職中の住民税、整理するとこうなる
下記の図は、スマホ等の場合、横にスクロールしていただけます。
| 確認したいこと | 答え |
|---|---|
| 休職中でも住民税はかかる? | かかります(前年所得に対して課税) |
| 払い方は? | 会社振込 / 復職後精算 / 普通徴収の3通り(会社に確認を) |
| 傷病手当金で翌年の住民税は増える? | 増えません(傷病手当金は非課税) |
| 払えない場合はどうする? | 市区町村の税務課に早めに相談。分割・猶予・減免の相談が可能です |
よくある質問
- Q休職中に届く住民税の納付書、放置したらどうなりますか?
- A
延滞金が加算され、最終的には財産の差し押さえになるリスクがあります。
払えない場合は放置せず、市区町村の税務課に早めに相談してください。
「支払う意思はあるが今は難しい」と伝えるだけで、分割や猶予の対応をしてもらえる場合があります。
- Q傷病手当金をもらっていると、来年の住民税が上がりますか?
- A
上がりません。
傷病手当金は非課税所得なので、受け取っても翌年の住民税の計算には含まれません。
安心してください。
- Q普通徴収に切り替えたいのですが、自分で手続きできますか?
- A
どの支払い方法になるかは会社の方針によります。
まず会社の人事・総務担当者に「普通徴収に切り替えることはできますか?」と確認してみてください。
まとめ
休職中の住民税について、まとめておきます。
- 住民税は「前年所得」に対してかかるため、休職中・無給でも支払い義務は続きます
- 給与天引きができなくなった場合は、会社振込・復職後精算・普通徴収の3通りで対応します
- 傷病手当金は非課税なので、翌年の住民税額には影響しません
- 払えない場合は放置せず、市区町村の税務課に早めに相談しましょう
しんどい時期に税金の心配まで重なるのは、本当につらいです。
でも「知っている」だけで、選べる対応が増えます。
まず会社の担当者に支払い方法を確認して、払えそうにないと感じたら、役所の窓口に早めに相談してみてください。
傷病手当金についてもっと詳しく知りたい方はこちら:


休職中のお金まわりを整理したい方はこちら:


【参考資料】
- 総務省「個人住民税」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/149767_04.html
- 東京都主税局「納税が困難な方に対する猶予制度について」https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/tozei_nouzei/new_virus_yuyo
- 国税庁「No.2026 確定申告を忘れずに」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2026.htm
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