※本記事は筆者の実体験をもとに書いた体験談です。
仕事の辛さや身体のサインの感じ方には個人差があります。
もし心身の不調が続いている場合は、医療機関や産業医にご相談ください。

この記事でわかること
- カスタマー対応の仕事で「限界」がどうやって積み重なるか
- クレームそのものより辛かった「緊張の連続」の正体
- 頑張れていた人でも限界はくる、ということ
- 身体が出していたサインをどう見逃したか
カスタマーサービスの仕事が「きつい」と言うとき、多くの人はクレームのことを思い浮かべるんじゃないかと思います。
私もそう思っていました。
でも、実際に一番しんどかったのは、クレームの内容そのものではありませんでした。
「次の電話が何かわからない」という緊張が、1日中続くことでした。
当時の私は、カスタマーサービスの仕事をしていました。
それなりに仕事はできていて、リーダー候補として名前が挙がっていた。
周囲からは順調に見えていたと思います。
でも、内側はぎりぎりでした。
この記事は、そのときのリアルを書いた体験談です。
電話が鳴るたびに怖かった話|クレームより正体は別にあった
電話が鳴るたびに、身構えていました。
クレームじゃない電話でも、最初の一声を聞くまで心拍数が上がっていました。
受話器を取る前に一瞬だけ深呼吸して、「今度はどんな声だろう」と考えてから話す。
それが習慣になっていました。
普通の問い合わせでも、声のトーンが低いだけで「あ、これはクレームかも」と身体が反応してしまう。
一件終わってほっとする間もなく、次の着信が来る。気持ちを切り替える時間がなかったんです。
「自分が怒られているわけじゃない」とはわかっていました。
でも、頭ではわかっていても、身体はそう受け取らなかった。
電話を受けるたびに、少しずつ何かが削れていく感覚がありました。
頑張れていたことと、限界だったことは両立する
誤解してほしくないのですが、私はちゃんと仕事をしていました。
ほぼ休まず出勤して、それなりに仕事はできていました。
クレームをひどく長引かせることも少なかったし、だからこそリーダー候補として名前が挙がっていたんだと思います。
でも、そのころ私の中では全然別のことが起きていました。
朝、起きた瞬間から仕事のことを考えていました。
出勤時間が近づくほど気分が重くなって、身体が熱くなる感覚があった。
動悸が出るようになったのは、そのあたりからだったと思います。
休みの日の夜から、気分が沈むこともありました。
翌日の出勤を思うだけで、楽しいことが楽しくなくなっていた。
頑張れていたことと、限界だったことは、同時に本当のことでした。
どちらかしか正しくないわけじゃなくて、両方が同じ時期に起きていたのです。
そのとき「甘えだ」と自分に言い聞かせていた
一番しんどかったのは、そういう状態にある自分を、自分自身が認められなかったことかもしれません。
「みんな我慢して働いているんだから、自分も頑張らなきゃ」
「まだ辞めるほどじゃない」
「もう少し続けたら慣れるかもしれない」
「甘えているだけなんじゃないか」
今思えば、典型的な「我慢の先延ばし」でした。
休職なんて自分には関係ないと思っていたし、電話対応が向いていないだけだと自分に言い聞かせていました。
でも実際には、楽しかったことを楽しめなくなっていて、休日でも仕事のことを思い出して、寝ても疲れが取れない感覚が続いていました。
仕事の辛さが動悸に出ていた|身体は正直だった
気持ちは「大丈夫」と言い張っていたのに、身体は先に正直でした。
当時出ていた症状を振り返ると、こうなります。
下記の図は、スマホ等の場合、横にスクロールしていただけます。
| サイン | 当時の感覚 |
|---|---|
| 朝の動悸 | 出勤前だけ心拍数が上がる。会社の近くになるほど強くなった |
| 頭痛・肩こり | 毎日ではなく、週の後半に出やすかった |
| 胃の不快感 | 緊張している日は食欲が落ちていた |
| 疲れが取れない | 休日に寝ても、月曜日がきつかった |
| 仕事のことを考えてしまう | 休日でも「明日の電話」が頭にちらついた |
| 楽しかったことを楽しめない | 好きだったことへの関心が薄れてきた |
今なら「限界が近いサインだった」とわかります。
でも当時は「電話対応の仕事ってこういうものかな」「私が弱いだけかな」と思っていました。
あくまで私個人の体験から感じたことですが、「これが普通」と思っている状態が、実はすでに限界だったりすることがあると思っています。
リーダー候補になってから、逃げたい気持ちが増えた
リーダー候補として名前が挙がったとき、素直にうれしかったです。
と同時に、「もっと頑張らなきゃいけない」というプレッシャーがのしかかってきました。
評価されているのに、苦しかった。
逃げたい気持ちと、頑張らなきゃいけない気持ちが混在していて、どちらも本当の気持ちでした。
「せっかく就職したのに辞めたくない」という気持ちも正直ありました。
迷惑をかけたくない、という気持ちもあった。
評価されているほど、限界を言い出しにくくなります。
期待されているという事実が、限界のサインを見えにくくさせていたと思います。
今、あの頃の自分に伝えるとしたら
「頑張れている」と「限界」は同時に存在できる、ということをもっと早く知りたかったです。
それなりに仕事はできていたのも本当のことでした。
毎朝動悸が出ていたのも本当のことでした。
どちらも同じ時期の、同じ私のことでした。
身体の症状は「気のせい」じゃないと思ってほしいです。
頭痛も動悸も胃の不快感も、気持ちがSOSを出しているサインだったと、今は思っています。
「まだ辞めるほどじゃない」と思っていたときの私は、すでに「辞めるほど」だったかもしれません。
まとめ|カスタマー対応の仕事で限界を感じたら
お客様対応の仕事がしんどいのは、クレームそのものだけじゃないと思っています。
「次に何が来るかわからない」という緊張状態が毎日続くこと、気持ちを切り替える間もなく次の電話が来ること。
そういう積み重ねが、ゆっくりと限界に近づかせていきます。
私の場合、それなりに仕事はできていて、リーダー候補にもなっていました。
でも限界は来ました。
頑張れていたことと、限界だったことは、両立します。
今、仕事がしんどいと感じているなら、それは甘えじゃないかもしれません。
身体のサインを、気のせいにしないでほしいと思っています。
仕事前に動悸が出ていた体験については、別の記事でもっと詳しく書いています。
もし「あ、自分もこれかも」と感じたなら、あわせて読んでみてください。

もし今の状態が限界に近くて、退職や休職を視野に入れているなら、まず手続きの流れを知っておくのがおすすめです。


